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その3:意外ともっさり? インストールできても快適でない可能性

 筆者がWindows 11を使って真っ先に感じたのは「動作がもっさりしている」ことです。Windows 11ではアニメーション効果が強化されており、そのせいかと思ってオフにしたのですが、それでも従来のきびきびとした動作と比べると、ワンテンポ間が空きます。

 具体的には、フォルダをダブルクリックしたのに何の反応もなく「あれっおかしいな」と思って再度ダブルクリックを試みようとした瞬間に、フォルダが開くといった具合です。元のWindows 10に戻すとサクサク動くように感じられるようになったことからして、勘違いではないようです。

ちなみにWindows 11では基本的なフォルダがカラー化されています。こうした分かりやすさにまつわる変更は歓迎すべきポイントですが、動きがもっさりしているのは困りものです

 現在公開中のWindows 11のベータ版は、Windows 11の動作要件を満たさないPCにもインストールできます。実は今回筆者が試したのもこうした「動作要件外」のPCだったため、きちんと要件を満たしたPCでは気にならないのかもしれません。ただ、Corei7/メモリ8GBと決してローエンドなPCではなかったので、それにもかかわらずこれだけ影響が出るというのは少々不安です。要件を満たしたPCであっても、影響を受けることは十分に有り得そうです。

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今回インストールしたノートPCはWindows 11の動作要件外ではあるものの、Core i7/メモリ8GBと、決してローエンドではありません。しかし体感では、クリーンインストール状態のWindows 10と比較して、もっさり感は明らかに増しています

 これは筆者の想像ですが、もともとWindows 10の新しいバージョンとして発表される予定だったところ、アップグレードすると動作速度が遅くなることから、OS自体の名前も変えてサポートをしやすくした(と同時に買い替えを促すようにした)というのが、真相ではないでしょうか。いずれにせよ、Windows 11の動作要件を満たしているからといって、サクサク動くとは限らないことは、覚悟しておいたほうがよさそうです。

まとめ:目玉機能が実装されるまではいったん評価待ち

 今回のWindows 11は、Androidアプリが動作するのが大きな目玉です。現時点では、この機能をはじめ、いくつかの機能はまだ未実装ゆえ、現段階で評価を下すのは早計です。実際のところ、Androidアプリが動く便利さに比べれば、ここまで挙げた問題は些細なことであり、筆者も手のひらを返して大絶賛することになるかもしれません。

 しかし現時点では、華々しい宣伝文句に比べて、実際に使ってみるといまいちピンと来ないという、これまでの同社によくあったパターンも見え隠れしており、アップグレードはちょっと怖い、でもWindows10のまま使い続けるのもまた問題があるという、ユーザにとって悩ましい状態になっています。

 期待もあれば不安もあるというのが現状ですが、正式リリースまであと2~3ヶ月あると見られる中で、がらりと改善される可能性もあります。目玉となる新機能が出揃った段階で、ユーザにとってのプラスとマイナスを、あらためてチェックしていきたいと思います。