〈あらすじ〉
1924年3月の最終日曜日。イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される〈母の日〉だが、ニヴン家で働く孤児院育ちのジェーン(オデッサ・ヤング)には帰る場所がなかった。秘密の関係を続けるシェリンガム家のポール(ジョシュ・オコナー)から誰もいない邸に招かれ、寝室で逢瀬を楽しむ。ホブデイ家のエマとの結婚式を2週間後に控えるポールは前祝いの昼食会へと向かい、残されたジェーンは無人の邸を全裸で探索する。ジェーンがニヴン家へ戻ると、思わぬ知らせが待ち受けていた。
〈解説〉
第一次世界大戦後のイギリスを舞台に、孤児から小説家になった主人公が、人生を変えた1日を振り返る形で描くラブストーリー。監督は『バハールの涙』のエヴァ・ユッソン。104分。
-
中野翠(コラムニスト)
★★★★★イギリス映画ならではのヒネリの利いた、恋物語(?)。図に乗る女のたくましさ。若さというもの。衣裳、車、邸も見もの。
-
芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆時制を攪拌して重層性を出そうとしているが、エロスも苦痛も生煮え。どこかで見たような描写が続き、眼に刺さらない。
-
斎藤綾子(作家)
★★★★☆明るい屋敷での若い2人のセックスシーンは生命力を愛おしく感じさせる。だが老女の受賞場面まで描く必要あったか?
-
森直人(映画評論家)
★★★★☆驚くほど上質。戦争の影、階級の葛藤、作家としての芽生え。哀艶なメロドラマに諸要素がきめ細かく織り込まれている。
-
洞口依子(女優)
★★★☆☆自らの人生の強烈な観察者に設定された主人公。第一次大戦後残された人々の曇った日々。コールマンまたしても好し。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『帰らない日曜日』(英)
5月27日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
https://movies.shochiku.co.jp/sunday/