安倍晋三 首相
「諸般の事情が許せば平昌五輪開会式に出席し、日本人選手たちを激励したい」
産経ニュース 1月24日
2月9日から開幕する平昌冬季五輪の開会式について、安倍首相は出席の意向を示した。その上で、文在寅韓国大統領との会談を行い、「慰安婦問題をめぐる日韓合意について韓国が一方的にさらなる措置を求めることは受け入れることはできない。この考え方を直接伝えるべきだと考えている」と述べた。「日本・韓国・アメリカとしっかりと連携し、最大限まで高めた圧力を維持していく必要性について伝えていきたい」とも語っている(TBS NEWS 1月24日)。
慰安婦問題をめぐる日韓合意に関し、文政権が示した新方針に日本政府は反発していたため、安倍首相の五輪開会式への出席はあり得ないと見られていたが、自民党の二階俊博幹事長ら与党幹部からは出席を促す声が相次いでいた(朝日新聞デジタル 1月24日)。
党内の反発は根強く、「訪韓すれば(安倍政権の)支持率が下がる」という声も出たという(産経ニュース 1月24日)。青山繁晴参院議員は「産経新聞の単独インタビューで訪韓があたかも決定事項のように報じられるのは異常だ」「あきらめてはいけない。強く反対する」と語っていた(産経ニュース 1月24日)。なお、首相は記者団に対しても開会式出席の意向を表明している。
作家の百田尚樹氏は取材に対し、「今、訪韓することは『外交的敗北』につながりかねない」として「安倍首相の訪韓は反対だ」と語った(ZAKZAK 1月26日)。一方、ジャーナリストの田原総一朗氏は「最も重要なのは、米日韓の連携を強固にすることである」として「非常に評価すべき」と述べている(日経ビジネスオンライン 1月26日)。比べてみると、田原氏のほうが首相の考えに近いようだ。
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二階俊博 自民党幹事長
「韓国で(五輪が)開かれるときは行かないことにしておいて、日本で何かやるときには来てもらいたいなんて国際社会では通用しない」
産経ニュース 1月24日
安倍首相の平昌冬季五輪開会式出席の意向表明について、真っ先に支持したのは「オモテに出てはいけないおじさん」こと二階俊博氏だ。言っていることはよくわかるのだが、この人が語っていると国際社会というより親戚やご近所づきあいの話のように聞こえてくるから不思議だ。党内で広がっている反対論については、「それなりの見識を持って述べているのだろうから国民が評価するだろうが、そういう考えもあると聞いておくだけで、まともに議論する問題じゃない」とばっさり切り捨てた。
二階氏は16日の記者会見でも「(五輪と国会は)両方とも大変重要な政治課題だ。うまく調整し、実現できるよう努力したい」と述べていた(産経ニュース 1月17日)。二階氏は昨年6月に文在寅大統領と会談し、平昌五輪における日本人観光客の韓国訪問を支援する方策について語り合ったと報じられている(聯合ニュース 6月12日)。