サクラの投稿に対しても向けられた“批判”
だが、この投稿はまたも批判された。韓国のネットユーザーたちからは「『頑張りました』で終えてしまえば、それはプロではない」「まさに日本的な精神論ではないか。頑張ったし、本気だったって? 誰もそれを否定していない。だが、あまりにも歌がヘタだった」などの攻撃的なコメントが相次いだ。
こうしたネットの声を受けてか、韓国メディア『スポーツ京郷』は「サクラの投稿で、(LE SSERAFIMのみならずK-POPグループに属する)日本人メンバーに対する否定論まで広がっている」と分析。『世界日報』のネット版では、LE SSERAFIMのサクラやカズハだけでなく、今年デビューしたばかりの5人組ガールズグループ・ILLIT(アイリット)のモカの歌唱力まで問題視し、「日本人メンバーがK-POPのレベルを下げているのではないかという不満の声まで出ている状況だ」と述べた。
これまでにも歌唱力を批判されるアーティストはいたが…
欧米からの称賛とは異なり、韓国のK-POPファンとメディアがLE SSERAFIMの舞台に対して厳しく批判している理由について、文化コンテンツ学を専門とするキム・ホンシク中源大学教授は次のように説明する。
「韓国ではK-POPアーティストを評価する際、歌唱力に重点を置きます。歌唱の際に若干ミスをしたり音程に不安定な部分があると、すぐ問題視されるのです。2019年にBLACKPINKが、2022年にaespa(エスパ)が、それぞれコーチェラに出演した際にも少なからず歌唱力を指摘する声がありました。
ただ、今回のLE SSERAFIMのパフォーマンスの残念な点は、ステージの経験不足がそのまま現れたということでした。40分間で10曲を踊りながら歌うというのはとても難しいことですし、LE SSERAFIMはエネルギッシュなパフォーマンスが特徴ですから、例えば振り付けが激しくない曲を前半に披露するなど、40分間ずっと体力を維持できるよう調整するなどの工夫が必要だったと思います。
アーティスト本人たちよりも、企画会社や所属事務所が気を使わなければならない部分ですが、こうした問題も重なり、今回の出演自体に対して非難の目が向いているのではないでしょうか」
2回目のステージは安定していたが…
米時間の20日に行われた2回目のステージでは、LE SSERAFIMは最初のステージに比べて安定したライブを披露。無事にコーチェラデビューの舞台を終えたかに見えた。ただ、1回目のステージとは異なり、ライブAR(All Recorded=事前にライブバージョンで録音しておいた音源)の音量が大きくなっていたとして、ネットでは再び炎上。メディアの評価も分かれた。