「女性が夜道を1人で歩ける」21年ぶりの日本で素晴らしいと思ったこと
――久しぶりに日本に住んでみて、「良いな」と思った部分も教えていただけますか。
Yuna 安全面では、日本は格段に素晴らしいですね。女性が夜道を1人で歩ける国は、ほとんどないですから。財布を落として戻って来ることが多いのも、日本だけじゃないですかね。
――アメリカや中国では、安全面で気を使うことが多かった?
Yuna アメリカの治安は都市によって違うのですが、私がロサンゼルスに住んでいたときは、治安が良いとは言えない場所にいたので、ヒヤッとする場面は多かったです。
たとえば、自宅から徒歩15分のピラティススタジオに通っていたとき、その道中だけでも薬物をやってふらふらしている人や、大声で汚い言葉を叫んでいる人を3人くらい見かけたんですよ。
――それは怖いですね。
Yuna 1人で街中を移動しなきゃいけないときは、何かあってもすぐに逃げられるように、なるべくスクーターで移動したり、催涙スプレーを持ち歩いたりしていました。
――中国の治安はいかがでしたか?
Yuna 私が住んでいた北京は、治安の面では良いほうだったと思います。でも、言論の自由に制限があるのはショッキングでしたね。
政府の悪口を街中で話していたら覆面警察に捕まるし、SNSで政府批判をするとブロックやバンされますから。アメリカとは違った意味で、危ないなと思います。
都会も地方も道路が整備され、医療へのアクセスも良い日本
――安全面以外で、日本の良さを感じる場面は?
Yuna 日本は社会がしっかり整備されている印象です。「税金の無駄遣いでは?」と思うことはありますが、都会も地方も道路がきれいに整備されているし、医療へのアクセスだってすごく良い。
一方で、アメリカや中国は道路の整備が行き届いていない地域も多いですし、医療機関にかかるのも本当に大変ですから。
――アメリカや中国に住んだ経験があるYunaさんだからこそわかる、日本の良さかもしれません。
Yuna ただ、アメリカは節税しやすい仕組みになっているんですよ。少し前に、「アメリカ大統領のトランプさんは長年税金をほとんど払っていなかった」というニュースが話題になっていましたよね。賛否両論はあるかもしれませんが、どんなにお金を稼いでいる人でも工夫次第で税金を抑えられるんです。
――1つの面だけ切り取って、良い悪いを判断するのは難しいですね。
Yuna そうなんです。どの国にも良い面と悪い面がある。日本は容姿や服装など、周りの目を気にしすぎる部分はありますが、その分、他人への配慮や公共の場でのマナーはすごく良いじゃないですか。
その国の文化や歴史を理解したうえで、「自分の価値観を大切にするために、広告はできるだけ見ない」など、自分なりのバランスを見つけていけると、どんな環境でも自分らしさを保ったまま過ごせるんじゃないかな、と思います。
撮影=細田忠/文藝春秋

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