楽ちゃんが僕の耳元で囁いたこと
〈同期、六代目圓楽さん〉
色々と考えていることがあるので、何かと力を貸して下さいね。自分にこんなに良くしてくれた落語に命のある限り恩返しをしていきます。落語と仲間がいれば、まだまだ大丈夫です。
このメールが僕のところへ届いてから1年も経っていない令和4年9月30日、午前9時28分、六代目三遊亭圓楽さんが亡くなりました。
訃報を聞いたあと、全身からフッと力が抜けて何もする気になれませんでした。
翌日の独演会も自分では普通にしているつもりですが、身体と心の芯が動揺しているから突然溜息をついたり、気がついたらおかしな行動をしていたり。足が地に着かないという表現がありますけど、心が地に着かないというか、横隔膜が上がったまま下がらないような感覚でした。
楽屋では僕の精神状態を心配して、うちの弟子に小朝さん大丈夫と訊いて下さる方が何人もいたそうですが、平静を装いながらもかなり取り乱していたのは事実です。
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source : 文藝春秋 2022年12月号