いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
最近よく宮里藍さんや同世代のプロと話しています。「日本の選手たち、すごすぎません?」って。
2025年シーズンに米女子ツアーに参戦した日本勢は過去最多の13人。その中で優勝第1号となったのが、前年の日本ツアー賞金女王、竹田麗央(りお)選手でした。3月に彼女が早々と勝ったことが導火線となり、その後は毎月のように日本人優勝者が誕生していきました。
期待以上の活躍を見せた選手、その逆のパターンもありましたが、印象的だったのは日本勢のメジャーでの強さです。西郷真央選手がシェブロン選手権、山下美夢有(みゆう)選手が全英女子オープンで優勝するなど、5つあるメジャーすべてを日本選手が勝ってもおかしくなかった。メジャーは誰もが憧れ、入念に準備を積んでくるビッグタイトルなので、これにはさすがに驚きました。

24年に笹生優花選手と古江彩佳選手がメジャーを制したいい流れもあったでしょうし、さらに歴史をさかのぼっていけば一番はやはり藍さんの存在ですね。藍さんがあの体の小ささで米ツアーで9勝を挙げ、世界1位にまで上り詰めた。その活躍を見て育った選手がいまの中核世代。畑岡奈紗選手や古江選手のように上背のない選手でも世界で戦えると示したのが藍さんでした。
もうひとつターニングポイントを挙げるなら、渋野日向子選手が19年の全英女子オープンで日本勢として42年ぶりにメジャー大会で勝ったこと。藍さんがなしえなかったメジャー制覇ができるんだと、その世代が自信をつけた。大きな夢が、ぐっと現実的に感じられるようになったのは間違いありません。
渋野選手が全英で勝った時はカップの向こう側に当たるような強気のパッティングが話題になりました。藍さんの一番の武器もパターでした。やはり最後は小技、そしてパッティングなんです。山下選手も全英では明らかに流れの変わるパットを決め切ることで優勝を引き寄せていましたね。
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