全米のリーダーボードに日本人の名前が並ぶ快進撃。すべては10年前に始まった
日本人女子ゴルファーが世界を席巻しています。今年は米女子ツアーに過去最多の13人が参戦していますが、日本の年間女王の竹田麗央さん(22)をはじめ、西郷真央さん(23)、岩井千怜さん(23)が次々に優勝。8月には山下美夢有さん(24)と、千怜さんの双子の姉・明愛さん(23)の2人が続けて勝ちました。
日本の転機は2014年、世界アマチュア選手権での惨敗でした。2年後にリオ五輪を控え、危機感を覚えた日本ゴルフ協会(JGA)はプロゴルフ協会(PGAとJLPGA)とタッグを組み、次世代の育成に本格的に乗り出したのです。

ただ、誰が指導をするのかという問題がありました。当時、海外では指導プログラムが確立されていましたが、日本ではまだ。指導法も人それぞれで選手の関係者からは「うちの子には一切教えないでほしい」という反発もありました。私自身は米国で指導法を学んだ経験がありましたが、ナショナルチームで指導方針を絞るのは難しいと痛感する日々でした。
「オーストラリアからヘッドコーチを招聘しようと思う」
JGAの関係者の方からそう提案された時、私は名案だと思いました。それで2015年から招聘されたのが、ガレス・ジョーンズ氏です。彼は日本の選手について「技術はある。課題は活かし方」と分析し、データを駆使したコースマネジメントや判断力を伸ばす強化プログラム等を策定しました。

私も同年ナショナルチームの新体制発足からテクニカルコーチとしてチームに参加しました。合宿で世界基準を説くガレス氏の話に、誰より熱心に聞き入っていたのが、当時高校生だった勝みなみさんです。畑岡奈紗さんや稲見萌寧(もね)さん、新垣比菜さんたちも参加していました。
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