私が「週刊ポスト」で連載を持っていた時、毎年届く名文珍文の賀状を紹介していた。その後「週刊朝日」でも続け、実に計三一年。笑えるので、ぜひ本誌でもと思ったが、受け取る私も出す人たちも爺サン婆サンになって来て、笑えない。ポクポクチーンが聞こえそうなのだ。
それらを読んで、私は爺婆は五つに分類されると気づかされた。
一、愚痴とぼやき派
二、孫への愛情垂れ流し派
三、想い出にふける派
四、負けてたまるか大作戦派
五、趣味に夢中派
一の「愚痴とぼやき派」は多い、多い。
・古い女友達
「終活をすませ、墓を買いました。すぐ死ねるのでとっても安心」
賀状に「死」の字。とってもびっくり。
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source : 文藝春秋 2024年3月号