作家が本音で語り合った「不適切な恋」「大人の恋」
村山 文学賞のパーティーでよくお目にかかりますよね。随分昔ですが、北方さんが私の胸を触って、担当者に後ろから羽交い絞めにされたこともありました(笑)。
北方 俺が酔っているというのもあるけれど、それは君が煽情的な服を着ていたから。
村山 服のせいでしたか(笑)。
北方 深いスリットの入ったノースリーブのチャイナドレスを着て、長い白い手袋をしていた。てっきり知り合いの銀座の女性と思って、後ろから近づいてガバッとやったら、まさかの村山由佳だった。編集者に「村山先生の胸に何するんですか!」と叫ばれ、それが翌日には編集部のみならず、出版社の役員や社長の耳にまで入って。
村山 今となっては本当に宝のような思い出でございます(笑)。
北方 俺はこれまでオッパイで3回人生をしくじった。最初は漫画家の一条ゆかりの胸を直(じか)に……。
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source : 文藝春秋 2024年7月号