昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/07/11

自分が前に出る、という気持ちが強すぎる

 そして、山本太郎さんは頭を下げることのできない人だと思うんですよね。小沢一郎さんとの合流で懲りたのかもしれませんが、自分の政党、自分が前に出る、という気持ちが強すぎて、結局たいして知名度のある候補者を立てることができませんでした。まともな人ほど、山本太郎さんの下で働いたり、パーツになるのは嫌だと思うんですよね。そういう弱点もあるものだから、一足飛びに5人を当選させ国政に送り込んで政党要件を満たそうと、自らも比例3位に回るという賭けに出た。

 そういう博打、私は好きですよ。でもそれ、ある程度互角にいける確証があって初めて、支持者や組織が引き締まるものであって、このままいくと山本太郎さんも落選してしまいかねません。定数がひとつ増えた東京選挙区で山本太郎さん一人当選しても世の中は変えられない、だからお金を集め候補者を多く立て博打に挑むのは分かる。でもその命題への答えは、薄い戦力を分散させて全部寡兵で討ち死にさせることじゃなかったと思うんですよね。

国会議事堂 ©iStock.com

呂布が出てきて大暴れしているけど戦争は負け

 山本太郎さんには、次につながる選挙にしてほしいと願っています。何よりも、いまの日本の政治では野党が野党としてなかなか機能しない、彼らは誰のために戦い、誰を代表して、どういう政治を実現しようとしているのかを見失ってしまっているのもまた事実です。それを救えるぐらいに、政治的な面白さと強さを持ち合わせることのできる人物であることは確かですし、山本太郎さんを批判する人は全否定し、山本太郎さんを支持する人はすべてを受け入れるような、本当の意味で白黒つきやすい特性もまた、革新を担う革命家気質であることは間違いないと思うんですよ。

 ただなんつーか、ブレーンが悪いのか本人が気負い過ぎて前に出過ぎちゃってるのか、城から呂布が出てきて大暴れしているけど戦争は負け、みたいなところが何とももったいない。候補者にしても、誰が誰なんだかよく分からないあらびき団みたいな人たち率いてどうにかなるはずないじゃないですか。なんかこう、うまいこと彼が引き続き面白野党政治家として活躍できる日本であってほしいと思いつつ、さて選挙結果はどうなりますかね……。

INFORMATION

 ついにこの日が来てしまった……。文春オンラインの謎連載、特にタイトルがあるわけでもない山本一郎の痛快ビジネス記事が待望の単行本化!

2019年5月15日発売!!

 その名も『ズレずに生き抜く 仕事も結婚も人生も、パフォーマンスを上げる自己改革』。結婚し、出産に感動するのもつかの間、エクストリーム育児と父父母母介護の修羅を生き抜く著者が贈る、珠玉の特選記事集。どうかご期待ください。

この記事の写真(6枚)