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日本在住23年 中国人留学生が「日本そばの達人」になり、東京に名店を出すまで

2020/02/18
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「紅しょうが天そば」(440円)は2度おいしい

 今回は「紅しょうが天そば」(440円)を注文した。紅しょうが天は立体的なフォルムで、塩味はほとんどなく、ほんのりとしょうがの香りが感じられる。うまいつゆである。唐辛子、ごま、味噌をあえて作った「特製辛味噌」を途中で載せて食べるとまた面白い。常連さんたちは、それぞれ好きな天ぷらがあるそうで、あまり売れ筋の天ぷらというのはないという。少なくてもなるべく種類を作るようにして、配慮しているそうだ。

今年2月にいただいた「紅しょうが天そば」(440円)。わかめにしめじ天追加
唐辛子、ごま、味噌をあえて作った特製辛味噌
少しだけ載せて味の変化を楽しむ

 店主に挨拶し、「福そば」を後にした。人形町の人たちに愛されている味と人気を実感することができた。そして味ももちろんそうだが、店主のそばに向かう姿とその笑顔が印象的だった。立ち食いそばを愛していた作家の坪内祐三さんにも「福そば」を味わってもらいたかった。これからは「菜の花天」などの春の天ぷらや冷たいそばも楽しめる。また来ようと思う。

写真=坂崎仁紀

INFORMATION

福そば

住所 東京都中央区日本橋人形町1-16-3

営業時間 月~金:6:00~20:00
      土祝:6:00~16:00

定休日 日曜日

日本在住23年 中国人留学生が「日本そばの達人」になり、東京に名店を出すまで

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