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その5)「俺がお世話になってる先生もくるから」

 世の中的にうるさいことがわかっていながら外出した理由は、今後のビジョンのため。いつ契約が解除されるのか、飛び出すことへの恐怖感から準備を進め、外出はチーフマネージャーにはすべて報告したという。

「僕としては不要不急でした」とまさかの言い間違いで否定し、自分の行動を正当化。相手は医療従事者の先生だった。お世話になっているというからには気心が知れているはず。なぜか「女性を連れていく」と言われ、自分も女性を同伴にしたと悪びれない。自分の考えに合わず、都合が悪いことは否定し、自分の考えを強めていく「バックファイア効果」という傾向が、彼の発言の中に見え隠れする。

「うつされたらめんどうくさいから」と連れていったのは「しっかり家にいた人」。いや、そんな人を連れ出してはダメだと思うが……。そういう常識的な判断も、自分がうつす可能性も考えていない。そう口にできるのは、この女性が気軽に気楽に誘える相手、いわゆる“手越ガールズ”の一人だからなのか。会見中、自分のことを“僕”と言っていた手越氏が、この時だけは“俺”という一人称を使っていた。

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その6)「ちゃんと目と目を見て、会って話すというのが必要」

 メンバーに退所を伝えたかという質問に、「会見が終わった後に」と真っ直ぐ前を向いて言い切った彼。弁護士がついたため連絡が取れずにいたが、LINEなどではなく目を見て話すべきと言うのは至極当然のこと。今回の外出についても、Zoomやテレビ会議ではなく目を見て話すのが絶対に必要だったと主張。

 だが、世界進出の話では「この1~2カ月、アメリカに強いハブがある人とZoomで打ち合わせしたり、Zoom会議をしたり」と語っていただけに、目を見て話す必要性が腑に落ちなくなる。嘘がつけないというから、この矛盾に気がついていないのか、それとも距離的、物理的な問題からそうせざるをえなかったと正当化するのか。手越流の答えを聞いてみたかった。

会見の最後には得意のポーズを求められて応じる場面が ©時事通信社

さすが“破天荒・手越祐也”と言わざるを得ない会見だった

 そんなこんな重箱の隅を突っつくように違和感やら矛盾点やらを探していくと、あれこれ出てくるのだけれど、2時間たらずの会見を疲れも見せず感情的になることもなく、それでいてエネルギッシュにこなした彼は、さすが“破天荒・手越祐也”と天真爛漫に名乗るだけのことはあった。