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文化的に憧れる国になりつづける日本

「なぜ日本が好きなのか?」というやりとりが中国語のサイトで多数あります。近年のやりとりを見ると、「欧米に比べて日本は文化が近く、中国人が失ったモノが多数ある」という答えが良く見つかります。10年前の同様のやりとりでは「日本は先進国で金があるから」という回答が目立ちました。中国は経済規模では日本を逆転しました。だからといって中国人にとって日本はもうどうでもよい、むしろ米国に興味を持った、というわけではなく、文化的に憧れる国になりつづけています。

 1990年代生まれの「90后」と呼ばれる20代、あるいは「00后」こと10代が子供だった頃は、中国で定番だったアニメ「ドラえもん」「スラムダンク」「セーラームーン」「ドラゴンボール」「クレヨンしんちゃん」も、日本製のゲームも、乱暴に言えばオワコンでした。それらは90后よりも80后、つまり(冒頭の)鍋を買うような30代が体験したものです。

中国ゲームのうさんくさい広告が増えた

 20代は日本のゲームにそれほど触れておらず、多くの人がスマホやパソコンで中国のゲームを遊んでいました。それでも日本の影響があるとすれば、中高生のときに中国の動画サイト「ビリビリ」で日本のサブカルを見ていたことが大きいでしょう。それまでの世代と比べてあまり日本のアニメやゲームを体験してない世代ではあるけれど、日本の文化に共感し、様々な日本的なモノを作り出し、時には他人を騙す材料にするわけです。

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多くの人々は日本文化に対するリスペクトをやめない

 中国は政府が強い国です。状況次第では、再び反日の雰囲気が作り出されるでしょう。中国に長居した私からいえば、振り返ってみて、反日がひどかったときはありました。私がいた都市でも反日デモがありましたが、イベントを求めているマイルドヤンキー的な人々が参加して愛国・反日を訴えてお祭り騒ぎになりました。でも日本のカルチャーが好きな人はそのまま好きだったんですね。日本文化好きが増えたのだから、政府が反日に方針を変えても、多くの人々は日本文化に対するリスペクトをやめないと思っています。

日本好きがアピールできる一着

 今、若い中国人が日本に関心を持ち、若い日本人が中国に関心を持っています。中国では中国の若者が独自の日本的ブランドや日本的な製品を生み出し使いこなし、日本人も中国のゲームやスマホを利用しています。チャイナコスメに注目する女子や、日本のアリエクスプレスやアマゾンで販売される中国製の新しい商品に注目する若者もいます。

 日本と中国の若い世代でお互いがお互いをリスペクトしていていいじゃないですか。好きなものにまい進し、自身の中国観を身につけていってほしいと思ってやみません。