1ページ目から読む
2/2ページ目
国民の8割が「愛子天皇」を支持
古川 他の女性皇族の方々も、国の方向を早急に決めてほしいはずですよね。現行制度であれば、結婚後は民間人になるわけですが、女性天皇や女性宮家への道が開かれれば、皇室に留まり続けることになるわけで、心構えも覚悟も全く違ってくるはずです。最も大事なことは、皇位の安定を図り、今の天皇制を将来、幾代にもわたって継承していくことです。国のそうした方向が定まったら女性皇族のあり方ももっと明確になっていくものと思います。すでに女性皇族の方々は結婚適齢期に入られているので、その意味でも議論を急ぐべきだと思います。
本郷 一部マスコミの調査では、国民の8割が「愛子天皇」を支持するという結果も出ていますよね。
上皇ご夫妻がお元気なうちに決めるべき
野田 やはり国民も合理的な選択肢だと考えているのではないでしょうか。もし、女性天皇を認めて長子優先ということになれば、男の子を生まなければというプレッシャーからも解放されます。
愛子さまが天皇になるとなれば、当然、天皇としての心構えが必要になってきます。先ほども申し上げたように、それは象徴天皇制を切り開いてこられた上皇上皇后陛下に直接、教育していただくのが最もいい。上皇ご夫妻がお元気なうちに決めるべきですね。
◆
本郷恵子氏(東京大学史料編纂所教授)、野田佳彦氏(元内閣総理大臣)、古川貞二郎氏(元官房副長官)による鼎談「愛子天皇は実現するか」は、「文藝春秋」2022年1月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています。
この記事の全文は「文藝春秋 電子版」で購読できます
愛子天皇は実現するか「緊急特集 天皇と日本人」