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まだまだ続く反ワクチン派による「デマ情報」

■デマ2:新型コロナワクチンは実験的遺伝子製剤(治験中)

「新型コロナワクチンの治験は終わっています。安全性や効果を確かめる臨床試験は、他の薬やワクチンと同じように第1相から第3相まで厳格に行われています。その上で承認・投与が行われているものを、普通は実験的とは言わないでしょう。現在も継続中の治験もあるのは本当です。それは長期間の有効性や安全性を評価するためのもので、どんなワクチンでも行われています」

■デマ3:ワクチンで感染を防ぐことはできない

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「新型コロナワクチンに予防効果はあります。新型コロナワクチンの効果は2回接種した後に時間とともに下がっていきますが、追加接種をすることによりまた効果が上がります。オミクロン株に対してもやや効果が低いものの、受けない場合に比べ、格段の予防効果があります。またワクチンは、感染を防ぐためだけに接種するものではなく、重症化を防ぐためにも接種します」

■デマ4:子供の重症化は稀だからワクチンは不要

「確かに子供は重症(命が助からないかもしれない程の症状)化することが少ないですが、感染したら軽症や中等症(入院するくらいの症状)でも相当苦しくなることがあります。また後遺症も心配です。それに国内でも基礎疾患のあるお子さんだけでなく、基礎疾患のないお子さんも新型コロナウイルスに感染して亡くなっています。家庭内感染のリスクもあります。だから、私は子供も新型コロナワクチンを接種したほうがいいと考えているのです」

■デマ5:接種した人の免疫低下が報告されている

「欧州医薬品庁(EMA)に『4カ月ごとのブースター接種を繰り返すと、最終的に免疫力が低下する可能性がある』と言っている人がいるので、それが情報源でしょう。免疫力が低下した人が出たわけではありません。ただの一意見であり、今後の長期間の有効性や安全性を評価するための調査でわかってくるでしょう。現時点で新型コロナワクチンを2、3回接種したからといって免疫力が低下した人はいません」

中には医師を脅すチラシも……

■デマ6:何が起きても国は責任を取らない

「新型コロナウイルスワクチンの有害事象が起きた場合、接種と因果関係のない偶発的なものも含めて医療機関に報告をしてもらい、審議会で審議されます。関係があるという結果になった場合、国による救済措置があります」