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「下品な害虫」「残ったのはカス」約半数の生徒が退学する准看護師学校 女性理事長のパワハラ音声

「下品な害虫」「残ったのはカス」約半数の生徒が退学する准看護師学校 女性理事長のパワハラ音声

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パワハラ音声の内容は…

 例えば6月28日。前日の病院実習の休憩中、生徒が笑ったことを、「何回言ったら分かるんだ。うちの猫だって1回で分かるよ!」と一喝。そして、こう吐き捨てるように言った。

「守りたい。利用者を、患者さんを、ヘルパーさんを。あなた達から。下品な害虫から!」

 生徒を罵倒した音声は他にもある。6月15日の授業で、今年3月に卒業した5期生についてこう語っている。

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「自分を守るために、自分を正当化して。5期生がそうでした。常識のある子はみんな辞めちゃったの。残ったのはカスだけだったの。楽だよね、カスは」

 卒業を盾に生徒を脅すこともあった。6月15日の音声では、次のように大橋氏は明言している。

「次やったら全員実習中止だよ。そしたらみんな卒業できない。お願いされたって無理だから。どうする?」

 元生徒が呆れて言う。

「授業が説教で潰れたら、学習予定の単元は、自分で勉強しないと資格試験に受からない。それゆえ時間の無駄だと、辞めていく生徒が後を絶たないのです」

学校HP

 旬報法律事務所の佐々木亮弁護士が指摘する。

「理事長の立場を背景に生徒に暴言を吐くのはパワハラであり、他の生徒の前で言うのは悪質性が高い。また、学校と生徒は准看護師を養成する契約を結んでいます。理事長の行為が原因で自主退学した生徒たちに対し、学校には債務不履行責任、理事長には損害賠償責任が生じる可能性がある」

 大橋氏はどう答えるのか。学校前で直撃すると、「辞めた子たちが言ってるんでしょ? お答えできません」。電話すると無言で記者の質問を聞き取って、そのまま電話は切られた。SMSで質問を送っても返事はなし。学校に質問書を送るも、事務員が「何もお答えできません」と言うのみだった。

 このほか、大橋氏が「カス」と呼ぶ5期生に課した課題、授業で語った生徒を卒業させない理由、資格試験に受かったのに留年させられた生徒など、9月14日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および9月15日(木)発売の「週刊文春」で詳報している。

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