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「現在の3年生の留年者40人のうち、服部教授の授業を落とした人は1年生の時に9人。2年生の時に7人。3年前期で8人。ほかの科目を落とした学生は、レポートを出さなかったりサボったりと、納得できる理由があるのですが、服部教授の授業はみんな『厳しい』と知っているから何よりもまじめに受ける。なのに24人もの学生が明確な理由も分からず留年させられているのです」(同前)

 現役の学生Aさんが語る。

「実際には授業でも失敗が許されず、わずかなミスを見とがめられて留年させられてしまう。恐怖で、学生たちは常に萎縮しており、『アカハラだ』という声が上がっている。『医系の人間学』のシラバス(授業要綱)には『期末レポートがある』と書かれていたのに、実際には何のアナウンスもないまま無くなった。評価の点数の割合も、最初にシラバスに書かれていた内容からは変わったようです」

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『医系の人間学』のシラバス(授業要綱)には「期末レポート等(50%)」と明記されているが…(大学ホームページより)

 さらに別の学生Bさんはこう明かす。

「『大学というのはそれぞれの意見を戦わせて議論する場だ』と思って、自らの意見を述べたところ単位を落とされ、成績評価のコメントに『授業の進め方について教員に助言を行うという“勘違い”が何度も見られた』と書かれていた人もいたと聞いています。『俺に逆らう学生は落とすぞ』という高圧的な態度は常にある」

 アカハラに詳しい澤田行助弁護士(ひかり総合法律事務所)が解説する。

「一般的に教授にはかなり広い範囲の裁量が認められているのは事実。ただ、シラバスに明記された評価基準に反した成績評価をしていれば、教授と学生との契約に違反していると言えるし、明確な基準が学生に分かりにくいとか、基準自体が一般的に学生を評価する基準として不相当なものだと言えるような場合には、教授の裁量権の範囲の逸脱、濫用だと言える可能性はあります」

過去に群馬大学からアカハラの認定

 実はこの服部教授、過去に群馬大学からアカハラを認定されている。地元記者が明かす。

 

「2016年度、服部教授は社会人経験を経て2年次に編入した学生の『医の倫理学』の単位を認めなかった。当時のカリキュラムでは補習や再試験の制度があったが、翌17年度には留年して補習を受けていた学生に対して『学び取る姿勢を感じられないから補習に参加しなくていい』とメールし、さらに再試験も受けさせなかった。学生は17年度も単位を認められず、精神に不調をきたして休学。大学は2018年度にハラスメント調査委員会を設置し、『補習を受けさせなかったこと』と『再試験を受けさせなかったこと』をアカハラと認定した」