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柔らかい革靴をおすすめできないワケ
革靴と聞くと、それだけで「スニーカーに比べて歩きづらい」「足が痛くなる」と忌避される方も多いかもしれません。
しかし、「歩きづらい」「痛い」原因は、本来、以下の理由がほとんどです。
・足と靴の形が合っていない
・適正サイズを履いていない
・正しく履けていない
ただ、その理由を自分で判断するのは難しいですよね。だから、「革が硬いから履きにくいんだ」「革が柔らかければ履きやすいはずだ」と早合点して、柔らかい革靴を選んでしまっている方がとても多い印象があります。
しかし、革靴選びで最もといっていいほど重要なポイントは、むしろ「かかとが硬く、しっかりしている」かどうかなんです。
なぜなら、革靴は、「かかとを包む部分の芯(カウンター)と、靴底の後方部分の芯(シャンク)が足のぐらつきを防ぎ、歩行を安定させる」という考えをベースに設計されているからです。
そのため、良い革靴を試し履きすると「硬い……」と感じることもしばしば。ですが、むしろ、それは正常な感覚で、つま先に程よく隙間(捨て寸)があり、かかとには隙間がない、横からギュッと締めるような履き心地であれば問題ありません。履いているうちに革が足の形になじみ、どんどん歩きやすい靴になっていくはずです。
一方、最初から柔らかい革靴は大事な「芯」を使っていないことが多く、甲革も薄く、柔らかい革を使うことがほとんどです。すると、最初の足当たりはソフトで快適だけれども、足元が安定しないため、結局はとても疲れる=歩きづらい靴になってしまいます。