筆者作成

彼らがよく見るベスト5の作品のうち3本までは「個人全体」でもベスト5に入り、残り2本も7位までに滑り込んだ。1日のテレビ視聴時間が若者より数倍長く、個人全体に大きな影響を及ぼしていることがわかる。

●「ブラックペアン シーズン2」

「65歳以上」の人が夏ドラマで最も好んだのは「個人全体」1位でもある二宮和也主演のTBS「ブラックペアン シーズン2」だ。同2位である人気グループ「Snow Man」の目黒蓮が主演のフジテレビ「海のはじまり」の1.6倍以上となった。しかも、同作品は「コア層」「Z世代」「F1」(女性20~34歳)「女子中高生」など、多くの層でもぶっちぎりのトップだった。

ところが、この「ブラックペアン」は「小学生」(男・女)ではいずれも3位に後退し、「小学生の親世代」でも頂点を逃している。どうやら小学生のテレビ視聴は、他の世代、特に「65歳以上」と極端に異なるようだ。つまり、視聴率の傾向を示す報道(=中高年の動向が大きく反映される数字)には落とし穴があることがわかる。

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小学生の視聴率

●「海のはじまり」

実は小学生でトップは親子の愛を描く「海のはじまり」だ。

「ブラックペアン」の約1.5倍という超人気ぶり。目黒蓮や有村架純の人気もあるのだろうが、やはり魅力は目黒の娘・海を演ずる7歳になったばかりの泉谷星奈(いずたに・らな)だろう。この作品は同局の2022年のヒットドラマ「silent」と同じ脚本家、演出家、プロデューサーであることが注目されているが、やはり本当に小学1年生なのかと思うような演技力。SNSでも称賛するつぶやきにあふれている。

「らなちゃんの演技うますぎ」
「表情がとても素敵」
「瞳はなにかこう不思議な力でもあるんすかね」

同世代の「小学生」と同時に、「小学生の親」も視聴率1位となった。親子一緒にはまっている家庭が少なくないようだ。

「中高年」と「小中高生」とで乖離

●「科捜研の女 season24」