文部科学省の「人事行政状況調査」によると、2022年度に子どもへの性暴力で処分された公立学校の教職員は119人でした。事態の深刻さに22年4月、「教員による性暴力防止法」が施行されました。

 それでも卑劣な行為は続いています。

乳幼児の裸や陰部の写真・映像を売りさばく業者も…

 乳幼児の裸や陰部の写真・映像をインターネット経由で売りさばく業者を取材したことがあります。もちろん違法行為です。殺到する注文に「商品」発送が追いつかないとこぼしていました。

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 阿漕(あこぎ)な商売に手を染めていながら「こんな風潮は気味が悪い」と業者が勝手なことをぬかしていたのを覚えています。

 生後間もない赤ちゃんに鬼畜の所業を行い、その様子を撮影して売った親もいました。取材の過程で目にして怒りがこみ上げました。

 ネット上にいったん流通すると消し去ることは難しい、と捜査関係者は指摘します。

63歳で短大の保育学科に入学した緒方健二さん(写真=『事件記者、保育士になる』のプレスリリースより)

子どもは無条件で守り、慈しむ存在

 当方にとって子どもは、無条件で守り、慈しむ存在です。

 泣いていたら笑わせたい。

 困っていたら助けたい。

 ひとり立ちできるまでは支えたい。

 公序良俗に反しない範囲で一緒においたもします。度を過ぎた行為には厳しくノーを突きつけます。はやりの「ひたすら寄り添う」には賛同できません。

 そうやって馬齢を重ねてきました。

 小難しいことは、子どもの権利条約(1989年採択)やこども基本法(2023年施行)に書いてあります。どれも当たり前のことです。それを宣言したり、誓ったりしなければならないのは子どもを取り巻く状況がよろしくないことの証しです。

「よい子であろうと悪い子であろうと、われらに生命を与えてくれる魂を愛するように、愛さねばなりません」

 名作『ドン・キホーテ』でセルバンテスさんが子どもについて、そうおっしゃっています。かくありたいと切に思います。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。