いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
政党はそれぞれ機関紙を持っているが、その名称を誰でも知っているのは、日本共産党の「赤旗」(正式には「しんぶん赤旗」)だけだろう。それだけ「赤旗」には存在感があり、最近も自民党の裏金問題などスクープを連発してきた。
その「赤旗」が廃刊の危機に瀕している。といっても「赤旗」には毎日発行される日刊紙(2025年9月末現在で15万部、1928年創刊)、週1回発行の日曜版(同62万部、タブロイド版、1959年創刊)の2つがあり、廃刊対象とされているのは日刊紙である。

直接の理由は赤字だ。最大時(1980年代)には合計で355万部に達したこともあったが、2025年初めには約80万部となった。25年1月11日の党中央委員会の訴えによれば、「いま、この『赤旗』の経営が大変厳しい事態にあります。日刊紙は、年間十数億円の赤字であり、日曜版の読者数も後退が続いています」(「赤旗公式HP」)として読者100万人の獲得と1年で目標額10億円の募金が呼びかけられた。また「日刊紙をまもるための応急措置として募金に取り組んでいます」(「赤旗公式HP」3月16日)と苦境を明かしている。
日刊紙は赤字覚悟で発行し、日曜版の黒字で埋めるやり方を続けてきたが、日曜版の読者も大幅に減少し、支えるのは難しい状況だ。
党の複数の地方議員からは、「党中央は日刊紙廃刊を決断した模様」という観測が聞こえてくる。共産党は2025年初めに巨額の投資をして新しい紙面製作システムを導入し、日曜版では紙の版より早く電子版を発行できるようにしたが、日刊紙は放置されたままである。廃刊するものに無駄なおカネと労力はかけないというリアルな判断なのだろう。
政党助成金を受け取らない共産党にとって、「赤旗」の収入は党活動の主な財源であり、その赤字は党活動の危機そのものだ。読者獲得と募金活動の期限である26年のどこかの時点で廃刊が公表される可能性は低くない。
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