偽サイト、偽アプリ、偽メール、偽ニュース、偽広告、偽仮想通貨……ネット上の「フェイク」にご用心!
「お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが、不在のため持ち帰りました。下記よりご確認ください」
ある日の午前、あなたのスマートフォンに1通のメッセージが届く。そういえば、数日前にネットショッピングで注文した荷物がそろそろ届く頃だな。そう思いながら、メッセージに添えられたアドレスをタップすると、見慣れた配達業者のウェブサイトが開き、再配達の手続きのためにアプリをインストールするよう促される。
少し面倒くさいなと感じながらも、次からは再配達の手続きがアプリでできるようになると書かれているので、今後の手間を考えてインストールすることに。日頃から使っているメールアドレスと覚えやすいパスワードを登録し、再配達を依頼すると、翌日には荷物が無事に届いた。
それからしばらくはネットショッピングもしていなかったので、アプリの存在など忘れていたが、配達業者を装った不正メッセージが流行っているというニュースキャスターの言葉が気にかかった。不安に駆られていると、クレジットカード会社から、身に覚えがない決済通知が届く。さらには、携帯電話や家電量販店で貯めていた数万円分のポイントが全てゼロになっているではないか! いったい何が起こったのか――。
世界をより近く、社会をより豊かにすると信じられ広がってきたインターネット(以下、ネット)には今、人々から富を窃取する様々な「フェイク」が溢れている。
情報革命後の現代において、ネットは社会の欠かせない重要インフラだ。経済活動だけでなく、政治、社会、文化、生活のあらゆる局面において、ネットがない世界など考えられない人は多いはずだ。とくに今の10代や20代のようにモバイルネイティブ、スマートフォンネイティブとして、ネットに繋がっている世界を当たり前として育ってきた世代も増えてきている。
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source : 文藝春秋 2019年1月号