NTT生え抜き組に打ち勝って リクルート出身・前田氏がドコモ社長に就任できた理由

丸の内コンフィデンシャル特別編 本命と対抗

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 通信大手のNTTドコモ(井伊基之社長)が2024年5月10日、前田義晃・副社長が新社長に昇格する人事を発表し、6月14日に正式に就任した。2020年12月から社長を務めていた、親会社NTT(島田明CEO)出身の井伊氏は相談役に退く。

 新社長の前田氏は、非通信分野であるスマートライフカンパニー(コンテンツ・コマースサービス、金融・決済サービスなど)を統括していた。さらにリクルート(出木場久征社長兼CEO)出身の転職組で、グループ生え抜きではない社長はドコモ初だ。

井伊氏からバトンを受け取った前田氏 ©時事通信社

 これまで、ドコモの社長職は、長らくNTTグループ出身者の指定席だった。

「それゆえ、『Japanese Traditional Company』を略して『JTC』と言われ、古くて変われない会社だと揶揄されてきた」(経済ジャーナリスト)

 そのためメディアでは、〝サプライズ人事だ〟と騒がれた。当の前田氏は5月の会見でこう語った。

「通信分野とは違い、色んな領域のビジネスに取り組んできた。『当事者意識を持つ』『チャレンジをする』『リスペクトをする』。この三つを自分は大事にしている」

 前田氏の抜擢で「ザ・JTC」は、生まれ変われるのか――。

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