『注文の多い料理店』や『風の又三郎』などを著した童話作家の宮沢賢治(1896〜1933)にまつわる“間違ったイメージ”。その由来を作家の門井慶喜氏が解説する。

宮沢賢治の父を描いた『銀河鉄道の父』で直木賞をもらって、いちばん驚いたのは、たくさんの読者に、
「宮沢賢治って、貧乏な人かと思ってました」
と言われたことだった。

貧乏どころではない。賢治は花巻でも指折りの金持ちの家に生まれた。父の政次郎は家業の質屋をよく発展させ、町会議員をつとめ、そのいっぽうで浄土真宗の普及に熱心だったため、後年みずから、
「自分は仏教を知らなかったら三井、三菱くらいの財産は作れただろう」
と述懐したほどである。
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source : 文藝春秋 2023年1月号