「佳子さまからの警告」では、最近炎上している秋篠宮家の次女佳子さまの「独り暮らし」問題の裏側を取材し、皇室が抱える深刻な問題を全12ページで報じています。
秋篠宮邸は老朽化が進んでおり、この2年半で改修工事を終え、再び秋篠宮ご一家で住み始める予定でした。ところが、今年1月に「女性セブン」が、佳子さまの“引っ越し取りやめ”をスクープ。佳子さまは、ご家族とは別に、仮住まいの場所として利用していた御仮寓所に住み続けることが発覚して炎上したのです。
マスコミ各社はこの「独り暮らし」問題に沸き立ち、「佳子さまが両親と深刻な不仲にある」「工事に欠陥があり、部屋が狭かった」などと批判していました。私たち取材班も当初はそのような考えのもと取材を始めていました。
ところが、ある秋篠宮家関係者の証言が編集部にもたらされます。
「『独り暮らし』は佳子さまが将来的に結婚をして、皇室には残らないことの強い意思表示に他ならない。年頃だから当たり前と軽く見てばかりいられないのです。この時点で、秋篠宮家に女性宮家を創設する可能性は消えたと言えます」
そこから急遽、編集部では人員を増やし、皇室の存在意義や女性皇族の悩みまでも射程に収めるような、深掘り取材の日々が始まりました。ちょうど6月、7月の炎天下を取材班は手分けをして、汗だくになりながら、関係各所を回りました。
取材班の中には「Number」編集部から異動してきたばかりの記者もいました。突然、アスリートから皇族へと取材対象が変わり、慣れない現場に投入されたわけですが、あまり動じることなく「華麗なる一族の物語ですね」と納得した様子で、あちこち取材に飛び回っていました。
私が今回の取材でとくに記憶に残っているのは7月17日のことです。その日、東京は36度を超える猛暑日でした。千駄ヶ谷の東京体育館で「東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサート」が開催され、佳子さまが公務としてご臨席されたのです。
佳子さまは暑さを感じさせない凛とした表情で、貴賓席の座席にもたれず、終始、背筋をピンと伸ばして、ダンスを鑑賞されていました。山本リンダの「狙いうち」や、B’zの「ultra soul」など、アップテンポの音楽が流れると、リズムに合わせて頭を小刻みに揺らしながら、弾けるような笑顔で、黄色いハンカチを振られる姿も印象的でした。
「独り暮らし」問題など微塵も感じさせない、成年皇族としての立派なお振舞いを見て、感嘆した観客も多かったはずです。ただ、実はそんな佳子さまも、一人の人間として、深刻な人生の悩みを抱えていらっしゃった……というのが、取材で明らかになった記事の眼目になります。
私は眞子さんと小室圭さんの結婚問題も5年近く取材してきましたが、その際に知った眞子さんが抱えていた深い悩みと、今回の佳子さまの「独り暮らし」問題が通底していることが分かり、衝撃を受けました。
どうかご一読いただければ幸いです。
(編集部S)
source : 文藝春秋 電子版オリジナル