月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。進次郎カードを手にした菅が退陣要求し河野も出馬へ
「気力は十分みなぎっている。やる気、気力、これからもしっかり示していきたい」
6月21日、事実上の通常国会閉幕を受けた記者会見。解散に踏み切れなかった岸田文雄首相は、宰相の座に居座るつもりのようだ。それどころか、総裁任期満了後の政治日程にまで言及してみせた。10月のASEAN首脳会議、11月のG20首脳会合やAPEC首脳会議に触れた上で、「一連の首脳外交の準備も考えながら、緊張感を持って外交に取り組む」と述べた。
にもかかわらず、総裁選立候補については明言を避けた。既に党内で「岸田降ろし」につながりかねない言動が出始めており、岸田の危機感は強い。
だが、それ以上に岸田が頭を悩ませるのが、5月29日に端を発した麻生太郎副総裁との関係悪化だ。裏金問題を受け党内各派閥が解散を表明する中、唯一存続している麻生派。衆参計55人を擁する麻生派の支援がなければ、岸田の再選は覚束ない。
改正政治資金規正法の衆院での審議が大詰めを迎えた5月29日夜。岸田は都内ホテルの日本料理店で麻生、茂木敏充幹事長と向かい合っていた。
話題は公明党。同党、石井啓一幹事長は茂木との交渉で、一旦は政治資金パーティ券購入者の公開基準額を「20万円超」から「10万円超」に引き下げ、3年後に見直すことで大筋合意していたが、支持母体の創価学会の反発や、茂木への不信感から翻意。「5万円超」とするよう求めてきたからだ。
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source : 文藝春秋 2024年8月号