1ページ目から読む
2/3ページ目

 1つの学童は40人までが目安とされ、指導員が常時2人必要と決まっています(かつ、うち1人は「放課後児童支援員」の有資格者でなければなりません)。

 普段、私たちの学童は子どもが学校が終わってから午後7時まで受け入れています。

 しかしあまりに突然の休校ですから、仕事の調整が難しい親御さんも多い。要請に従い、月曜日(2日)は朝8時から開けることを決めました。

ADVERTISEMENT

 ただ、開けるといっても指導員がいないと成立しません。資格の持つお父さんに緊急で保育に入ってもらったり、近くの別の学童ではお母さんがシフトの穴埋めをしたり……みな働くために学童を利用しているのですが、「子どもを守るためにはやむを得ないよね」と仕事を休んで穴埋めをしている状態です。

子どもが感染したとき、責任は「学童保育」に

 そして一番困っているのは「感染をいかに防ぐか」という問題です。要請に応じて学童を開けているのですが、弁護士的な見方をすると、指導員や子どもが感染したときに責任主体は学童保育になります。

 一般的にイメージされる学童は学校の空き教室ではないでしょうか。しかし先ほど言った通り、名古屋は「父母立」の学童が多い。私たちの場合は、保護者会が土地を探して借り、名古屋市から提供されたプレハブ小屋で学童を運営しています。

こちらは福岡市の学童。この学校の場合は、図書室で自習をしているが…… ©共同通信社

 名古屋の都心部は空いている土地がありませんから、そのプレハブ小屋もとっても狭い。一度ご覧になったら驚かれる狭さだと思います。たとえば保育園ですと2歳児1人当たりで1.65平方メートル以上と決まっているのですが、私たちの学童も40人が入ると、1人当たりそのくらいのスペースしかありません。

 先日、厚労省からは新型コロナ感染予防として「学童保育で子どもの席の間隔を1メートル以上離す」よう、都道府県などに要請がありました。しかしこれは実質不可能です。

 ですから、私たちは親同士で「なるべく自宅で見てください」と声を掛け合って、毎日の人数を20人くらいに調整し、できるだけスペースを確保するよう努めています。父母のどちらかが仕事を休むか、家庭からテレワークで対応してもらって、お互い融通しあう。私の家庭も、午前は妻、午後は私と在宅で子どもを見る日を作っています。

 それでも何より不安になるのは、学童内の感染対策物資が足りていないことです。