マスクもペーパータオルも足りない……
マスクやアルコール消毒液などの支給は行政からはありません。現状は各家庭から持ち寄ることでなんとかやり繰りしていますが、困っているのは「ペーパータオル」。
感染対策の基本は手洗いですが、洗った後のペーパータオルが品薄で手に入らない状態が続いています。ハンカチですと濡れたまま保管されやすいので菌が増殖すると言われています。現状では子どもたちに大きめのタオルを持ってきてもらって、都度乾かしながらしのいでいますが、リスクを抱えたまま運営していることに変わりはありません。
また「お金の問題」もあります。私たちの学童では子ども1人当たり、月2~3万円を払っています。学童指導員のシフトを延長した分の報酬はもちろん保護者会から支払う予定ですが、具体的にどう拠出していくのかはまだ決まっていません。名古屋市もお金を補填するとは言ってくれていますが、現時点(3月4日)では見切り発車でやっている状態です。
要請がせめてあと数日早かったら……
先ほども言った通り、保護者は「子どもを守るためだから仕方ないよね」という人も多いです。それでも私はもうあと数日でも早く手続きを踏んでくれていれば、混乱も抑えられたのではないか、と思っています。
現場を任されている指導員さんたちは不安や混乱も計り知れないなか、精一杯の保育をしてくれています。また自治体の担当者も翻弄されながらも学童開所に対して、現場の声を反映させたいと夜を徹して検討してくれて、感謝しています。
2月21日、北海道・埼玉県で未成年3人の感染が確認され、子どもを持つ親としてとても心配になりました(その日、安倍首相は稲田朋美議員の誕生日パーティに出席していたそうです)。政府の専門家会議で「これから1~2週間が瀬戸際」という見解が初めて出たのは2月24日のこと。そのあと、安倍首相は26日にイベント自粛、そして27日に全国一斉での休校要請を行います(その間、25日にはIT企業社長らと夜に会食をされたそうです)。現場の声としては、せめてもう数日でも一斉休校の要請表明を早めることは出来なかったのかなと。
名古屋市では春休みは4月5日まで続く予定で、この状態が少なくとも5週間続きます。子どもが「学習する場」が急に失われました。私の子どもたちもクラスメートにいきなり「今日で1年間のさよなら」になってしまったのでとても傷ついています。感染の拡大防止のためですから、最終的には休校やむなし、という結論は十分に理解できます。ただ突然の全国一斉、一律というのは少し乱暴で、子どものことを配慮するのであれば、もう少し段階的な手続きがあったのではと思わざるを得ません。