「マスク曜日制」実際に並んでみた
外国人登録証があれば外国人も購入できると聞いて、購入日に近所の薬局に行ってみた。販売時間の10分ほど前に到着したが、甘かった。すでに長蛇の列。老若男女が粛々と並んでいて、これだけ年齢差のある人が一緒に並んでいる姿も珍しいなあなどと思いながら、待つこと30分。運良く購入できた。場所によっては整理券を配るところもある。
薬局ごとの在庫状況が分かるアプリも登場したが、高齢者の中には「どう見ればいいか分からない」という人もいる。並んでもマスクを買えなかった人が薬局の店員を脅した、なんていうニュースもあった。
生産されたマスクの8割を政府が買い取る仕組みで、残りの2割はネットなどで販売されているが、価格は1枚3000~5000ウォン(約300~500円)と割高で、もちろん、売り切ればかり。9日の「曜日制」導入前には、工場などで使われる防塵マスクを買い求める人が殺到していたため、業務用のマスク不足も深刻だと報じられている。
マスク不足解消になるかと期待されているのが、理系では韓国最高峰ともいわれる「韓国科学技術院(KAIST)」が開発した1カ月使用可能なナノマスクフィルターだ。もともとはPM2.5対策として開発が進められていたそうで、長期化する新型コロナ禍に備えて商品化のために動き出しているという。
ちなみに日本などで起きているトイレットペーパーなどの買い占めはないが、スーパーによっては人気のインスタント食品を個数限定にしているところもある。
韓国外食名物「大量のおかず」に変化が
食風景も変わった。韓国では、外食の際には無料でキムチなどのおかず何品かが提供され、皆で共有するが、最近は「社会的距離置き」を意識してか、おかずがあらかじめ人数分に分けられた形で出てきたりする。客側も、鍋料理など小分けにできないメニューを避けて注文する傾向にある。
そして、今まではPM2.5などの注意喚起が送られてくる程度だった行政からのお知らせも、ソウル首都圏での集団感染発生後、携帯にひんぱんに入ってくるようになった。