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 慰安婦や韓日関係についても、挺対協と文在寅政権の問題意識は同じだと思います。つまり、慰安婦問題を拡大させて韓日関係を危うくしたいのです。

 先に触れた2015年の日韓合意は、朴槿恵政権下で行われましたが、合意後の実務を担う「和解・癒やし財団」を解散させたのは、文在寅政権です。挺対協が無力化した日韓合意への“最後の一撃”でした。この解散によって、合意は事実上破棄されたことになりました。

 国家の姿勢として大きな問題なのは、「事実上」の破棄であって、公式には破棄していないことです。破棄を宣言もしないし、再交渉の要求もしない。慰安婦問題を元の状態に戻して、問題が悪化すればいいと思っているのでしょう。

元慰安婦の李容洙氏の手を引く文在寅大統領(2018年8月14日) ©時事通信社

――文在寅政権で、慰安婦問題が前進することはあるのでしょうか?

 そもそも慰安婦問題の解決は、左派政権下ではできないと考えます。左派の盧武鉉政権でも金大中政権でも、日本と慰安婦問題を解決するための交渉はしなかった。交渉を放置して、解決されていない状態を継続することで、国民を「反日」に駆り立ててきたのです。

 本来、文在寅政権は4月の総選挙で圧勝し、やりたいことは全部できる政治情勢なのです。にもかかわらず、正義連も一連の疑惑前に政府に「慰安婦問題を解決せよ」と強く要求する様子もなかった。これまでの左派政権と同じです。実際に慰安婦問題が動くとしたら、やはり政権が変わらなければならないと思います。

正義連は「慰安婦問題の解決に関心がない」

――正義連の最大の罪は何だと思いますか?

 いま挺対協の資金横領について社会が沸き立っていますが、私はこの団体の本当の害悪はお金のことではなく、慰安婦問題を掲げて韓日関係を麻痺させ、危機に追い込んだことだと思います。韓国人が持つ「反日」感情の大きな部分が、この慰安婦問題を通じて形作られていますから。