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「初期は髪は茶色、メイクは抑えめ…」「ポスカで鼻筋書いて、唇は真っ白で…」egg編集長が語る平成ギャル遍歴

『egg』編集長インタビュー#1

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平成ギャル遍歴

――ギャルを取り巻く環境の変化もギャル文化に影響しているんですね。そもそも『egg』のギャルはどんなふうに変化していったんでしょうか?

赤荻 『egg』は最初から今のようにメイクが濃いわけではありませんでした。『egg』ができてすぐの頃は、肌はほんのり焼けている小麦色で、髪は茶色、メイクは抑えめでした。素人モデルを積極的に採用し、渋谷の街中で撮影した"渋谷女子高生のリアル"が10代に支持されていました。

初期のeggモデル ©大洋図書 / egg編集部

 その後、派手なギャルが増えました。原色の服を着て肌は日サロで焼いて唇は白くて髪は金髪みたいな。いわゆる「やまんばギャル」ですね。ポスカで鼻筋書いていた子もいました。

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やまんばメイク ©大洋図書 / egg編集部

 その次に「姫ギャル」が流行りました。髪盛り盛りでなんでもデコるみたいな。携帯電話や鏡などとにかく派手にかわいくデコっていた世代です。そのあたりで「白ギャル」もきましたね。白肌で、甘めのメイクをする子が増えました。

白ギャルの登場 ©大洋図書 / egg編集部

――「白ギャル」はなぜ流行り始めたのでしょうか?

赤荻 一番は浜崎あゆみさんの影響だと思います。あとはその頃ちょうどキャバ嬢メイクが流行ったことも大きいのかなと思います。これまで肌を焼くのは…と躊躇していた女の子たちが肌が白くてもギャルできる! ってことでギャル界に足を踏み入れてきました。もちろん今でも日サロに行って焼いているギャルもいます。

――赤荻さんは「白ギャル」になるんですか?

赤荻 肌の色だと「黒ギャル」「白ギャル」「ラテ肌ギャル」の3種類に分けられますが、私は「ラテ肌ギャル」に入りますね。名前の通り黒と白の中間の肌色のことです。

egg編集長である赤荻瞳さん 撮影:今井知佑/文藝春秋

――なるほど。ギャルはここ最近すごく多様になったイメージがありますがどうしてでしょうか。

赤荻 私が中高生のころって必ずファッションアイコン的な存在の方がいたんです。浜崎あゆみさんとか安室奈美恵さんとか倖田來未さんとか…。ギャルといえばこの人っていうのが常にあって、みんな真似して同じような見た目をしていました。今はSNSもあってか、この人がギャルのトップだよねっていうファッションアイコンがいないんですよね。だからギャルに多様性が生まれたのかなと思っています。

――たしかに。昔はアムラー、シノラーがいましたよね。

赤荻 この服を着ていればイケてるっていうのがなくなって今はGUとかBershkaとかファストファッションが人気です。誰の着ている服を買うかってことよりもいかに安く可愛い服を買うかってところが重要視されていますね。『egg』でもファストファッション企画は人気です。