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なぜ復活させたのか

 では、なぜこのタイミングでKDDIはG'zOneを復活させたのか。

 実はKDDIは2022年3月末で3Gサービスを終了させる予定だ。

 にもかかわらず、いまだに3Gサービスを利用しているユーザーは数百万人規模、存在している。2022年3月末で3Gの電波を止めてしまうため、3Gしか使えないケータイを持っている人は電話もメールも一切、使えなくなってしまう。

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 現在、KDDIでは3Gケータイから4Gのスマートフォンやケータイへの乗り換えを促進しているが、2000年から発売したケータイ「G'zOne」には根強いファンが多く、京セラ・TORQUEにも乗り換えてくれない。

その堅牢さは長年の愛用者を生んできたG’zOne(筆者提供)

 このまま3Gサービスを停波させれば、KDDIは数万人というユーザーを2022年3月末で一気に失うことになりかねない。

 そこで最後の手段として、G'zOneを復活させることになったのである。

 とはいえ、カシオ計算機はすでに携帯電話事業から撤退しており、製品の開発や製造などは行えない。そこで、KDDIは京セラに声をかけ、製品の開発や製造を発注。デザインに関しては、カシオ計算機でかつてG'zOneを担当していたメンバーを招集して描いてもらった。

auHPより

 こうして「デザインはカシオ計算機、開発・製造は京セラ」という座組でG'zOneが復活に至ったのだった。

 G'zOne TYPE-XXは5万2800円という価格となっているが、G'zOneケータイを使い続けている人は無償での交換が可能だ。「タダで新製品に乗り換えられる」ということで、なんとか3Gユーザーを4Gユーザーに移行させていく戦略だ。