日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は7月25日、先月開催された「アース・モンダミンカップ」第1Rで大西葵プロ(28)とキャディーの大江順一氏がトラブルになった件について、両者を注意処分にすることを発表した。再発防止策としてツアー出場選手と帯同キャディー向けの講習会も実施するという。

「配慮を欠く言動」があったとされる2人。一体何が起きていたのか。キャディーである大江氏が「週刊文春」の直撃に応じ、約60分にわたって騒動の経緯を説明した当時の記事を再公開する。(初出:週刊文春 2022年7月7日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)

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 6月23日に行われた女子ゴルフ「アース・モンダミンカップ」第1Rで、大西葵プロとトラブルとなり、“職場放棄”したと報じられたキャディーの大江順一氏が「週刊文春」の取材に約60分にわたって応じ、初めて騒動の経緯について明かした。

 大西と大江氏は17番ホールで、2打目のミスショット後の対応を巡って意見が対立して口論となり、大江氏は大声を上げたとされる。その後、バッグを運ばない“職務放棄”とみられる行為もあり、大西は18番ティーで競技委員に帯同キャディーの交代を申し出た。18番からはクラブメーカーの関係者がバッグを担ぎ、大江氏はラウンド中に帰ってしまったという。

大江キャディー

 大江氏は「僕が職務放棄をしたり、キレたりしたと報じられていますが、そんなことはありません。あくまでいつも通りにしていました。仮にこれで処分されるようなことがあれば不本意です」と切り出した。

 トラブルが起きた発端についてはこう説明。

「17ホールの2打目でシャンク(ミスショット)して、球が右手のレッドペナルティエリアに行った。そこで、どうリカバリーするのか三つ選択肢があり、ゴルフバッグを置いた位置から打ち直すこともできたので、ゴルフバッグとペットボトルを置いていた。後続組に我々の存在を知らせる安全確保の意味合いもあります。そうした上でボールを探しに行ったのですが、それがバッグを放置したと思われてしまった。良かれと思って同組のキャディーさんがバッグを持ってきてくれたんですが、まだゴルフバッグの位置から打ち直す可能性もあったので、僕は『置いておいてほしいんだよな』と言ったのです。すると大西プロから『せっかく持ってきたのにそんな言い方しなくてもいいじゃん』と言われて。あくまで大西プロのためにやっていたことなのに、頭ごなしにそう言われ、正直どうかと思いました」

 実際に大声を出したり、怒鳴ったりはしたのか。