カラスやネズミ、野良猫がペットフードをあさりに…
「半年ほど外に放置された何トンものペットフードを、50羽以上のカラスや大量のネズミ、野良猫があさりに来て、周辺は荒れました。ボランティアが犬の散歩をする際、畑に勝手に入り込み、糞を放置する被害もありました」(同前)
年末になっても閉鎖や移転をする気配はないため、住民たちは同年12月、中原氏と再度話し合いの場を持った。そこで中原氏は、移転先を探しているが見つからないとして、「お金も出さないなら、口も出さないというのでどうですか」と発言。物別れに終わっている。
現在、MSTAの周囲には〈犬の鳴き声騒音に日々悩まされ地元住民の生活が脅かされ苦しんでいます〉〈悲痛な叫び。涙の訴え〉などと書かれた看板が10カ所以上掲げられている。これらは住民らが立てたものだという。
「離れて住む息子がここに家を建てたいと言ってくれたけど、『騒音で窓を開けて生活できないし、子どもを育てる状況にはない』と泣く泣く言わざるを得ませんでした」(同前)
中原氏に一連のトラブルについて聞くと、近隣住民への説明なしに活動を開始したことや糞の被害、ペットフードの放置があったことは認めた上で、こう語った。
「ごみ収集の契約を市と結び、ペットフードも業者を呼んで廃棄しました。近隣住民の方の要望通り、防音のために建物の二重扉や塀も作りました。私たちとしては十分に歩み寄ったかなと。(この土地での活動は)法律上問題がなく、罰せられることもありません」
今後については、「避妊去勢手術を実施していくことで、望まれない繁殖を防ぎ、犬猫の収容や大規模シェルターが必要のない状態にするのが当初からの目標です」と話し、4年以内の閉鎖を目指すという。
日本テレビにMSTAの近隣トラブルを認識していたかを問うと、「制作過程の詳細についてはお答えしておりません」(広報部)と回答した。
今後のMSTAの近隣住民への対応に注目したい。
8月31日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」及び9月1日(木)発売の「週刊文春」では、日本テレビがMSTAを紹介することになった経緯や、莫大な額の寄付をした有名人の名前、MSTAが抱える他のトラブルなどについて報じる。
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