――お金が貯まっていくのがモチベーションになるから苦ではなくなった、ということですか?
ふゆこ お金も理由のひとつですが、それ以上に節約が“ルーチン化”したからだと思います。本格的に節約を始めるに当たって、いろんな本を読んだんですよ。その中に、「新しいことを始めるとしばらくは変化に体が慣れなくて苦しいけれど、3ヶ月継続すると習慣化される」といったことが書かれていて。
生活費を切り詰めたことで“わかったこと”
食費を削るために毎日お弁当や水筒を用意するのも、毎日のように寄っていたコンビニをスルーするのも、最初は辛かった。でも本の通り、3ヶ月を過ぎた頃から「当たり前」になっていったんですよね。半年を過ぎる頃には、「次はどこを切り詰めようかな」と節約自体が楽しくなっていました。
そこからさらに生活費を切り詰めていったら、今度は「レストランで外食はしなくても平気だけど、自宅で美味しいものを食べたい」「でも、つけ麺は外で食べるほうが美味しいから、時々はつけ麺屋さんに行きたい!」といった具体的な欲が出てきたんです。
――それが、ふゆこさんの優先順位のヒントになっていったんですね。
ふゆこ はい。切り詰めてもストレスを感じなかったものは、そのまま節約を続ける。「この予算じゃ楽しめないな」と思ったものには、少しずつお金をかけるようにしていったら、節約と自己投資のバランスが取れるようになっていきました。
万人におすすめできる意外な節約術
――巷にはいろんな節約術が溢れていて、どれから手を付けたらいいか分からない人も多いと思います。いろんな節約方法を試してきたふゆこさんが、万人におすすめできる節約術はありますか?
ふゆこ 固定費の見直し、先取り貯金、ふるさと納税はおすすめですね。家賃、水道光熱費、通信費といった固定費の見直しは、手続きが面倒で後回しになりがちですが、一度重たい腰を動かせば、その後は自動的に節約できる費用対効果の高い方法なんです。
先取り貯金は、給料から毎月決まった額を貯金に回して、残りの額で生活する方法です。会社の財形貯蓄制度などがこれに当たりますね。(前編で)社会人2年目で貯められた貯金は40万円だったと話しましたが、あれは財形貯蓄制度を利用して貯めたもの。先取り貯金をしていなかったら、1円も貯められていなかったかもしれません……。
そしてふるさと納税。私は、ふるさと納税でティッシュや洗剤、タオルといった消耗品と、お米や魚・肉などの食品を購入しています。ふるさと納税を上手に活用できれば、実質2000円でたくさんの消耗品や食品が手に入るので、節約には欠かせません。