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自治体によって教育の質に格差が出てしまう
うつ病などの精神疾患を理由に病気休職をする公立学校の教員数も増えています。22年度には過去最多の6539人に上りました。
原因は人によってさまざまですが、主な要因は突き詰めると結局、教員の人手不足とそれによる激務なのだといいます。自分も同僚も上司も、皆が長時間労働を続ける中で、周りにも助けを求められず、子どもたちのために頑張りたくても頑張れない状況に追い込まれ、心が折れてしまうのです。
教員不足や、教員の質の低下は、子どもたちに影響を及ぼしてしまいます。学校生活で生徒に問題が起きても、教員が子どものSOSのサインに気づけなくなったり、子どもの理解が進むような工夫した授業ができず「勉強が楽しくない」と感じる子どもが増えてしまったりします。
教員をどれくらい採用するかは各都道府県・政令市の権限、裁量となっており、文部科学省の仕事ではありません。このまま教員不足が深刻化すれば、教員が足りている自治体、足りていない自治体とで、教育の質に格差が出てしまうことでしょう。
そして「世帯の経済状況や居住地にかかわらず、一定水準以上の質の教育を受けられる」という日本の公立学校の良さが失われてしまう恐れがあります。