大学生活を送る傍ら、棋士として、そして『東大王』をはじめとしたクイズ番組でも大活躍中の竹俣紅さん。注目の俊才、そのクイズな日々と素顔とは一体? 木曜4限が終わる頃、早稲田でインタビューはスタートしました。(全2回/後編へ続く)

 

「東大王キラー」と呼ばれて

――今日も講義が何コマかあったんですか?

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竹俣 はい、受けてきました!

――早稲田大学2年生で、棋士としても活躍している竹俣さんですが、最近は『東大王』をはじめとしてクイズ番組での活躍が印象的です。「東大王キラー」とまで呼ばれて。

竹俣 いやいや、私なんてクイズ初心者ですから。自分なんかが出ててもいいのかなって感じです、本当に(笑)。

 

――クイズの力は出演するごとに上がっている実感はありますか?

竹俣 ほやほやの初心者から少しずつ前進して、やっとアマチュア15級から10級くらいにはなれたかなって感じです。まだまだですね。

――クイズ歴をお伺いしますが、初めて出たクイズ番組って覚えてますか?

竹俣 何だろう……『ミラクル9』かな。小学生の時に『ネプリーグ』に出たことはあるんですが、クイズには参加していないんです。私は「ネプキッズ」としてトークコーナーに出演しただけでした。

 

――先日の『東大王』ではついに、東大王チームの鈴木光さんよりも早く「夏目漱石」って正解する場面もありましたよね。漱石独特の当て字なんかがヒントで出てきて、「この作家は誰?」という問題でした。

竹俣 あれはたまたま運がよかったんです! ちょうど大学の「言語表象論」で作家の直筆原稿を分析するレポートを書いた直後だったので。面白い講義で、他にも川端康成の手書き原稿を見て、その特徴を分析したりするんです。マス目からはみ出した書き方をする作家がいたり、人によってこんなにも原稿の使い方が違うんだって、新鮮でした。

就活用の一般常識問題集を電車で読んでます

――あの問題は早押しならぬ「速書き」で答えるものでしたが、瞬発力で答える問題は得意なんですか?

竹俣 運動オンチではあるんですけど(笑)、ひらめき系のクイズは得意で、『潜在能力テスト』に出演したときも割とスッと答えが出てきます。そのためには、基礎的な知識力がなくてはならないので、書店で就活用の一般常識問題集とかを買って、通学中に電車の中で読んだりしてます。

 

――勤勉ですね。そんな竹俣さんからみて、クイズ番組の共演者で、この人すごいって思う人はいますか?

竹俣 藤本(敏史)さん!

――フジモンさん。すごいんですか?

竹俣 知識を超える発想力があると思うんです。例えば『東大王』で「『捌く』、何て読む?」という問題が出たときに、藤本さん、見たことがない漢字だったのに「さばく」って正解したんですよ。「手偏に“別”だから、手で別にする、さばく」って考えたそうですが、推理力というか、その頭の構造がすごいなあって、感動しました。オードリーの春日さんもそうですが、芸人の方は想像力で知識を補う才能を持っているように思います。