駅で日刊ゲンダイを購入し……
米問題だけではない。目下、石破首相が“丸投げ”しているのが、国会の新年度予算案の採決にも影響を及ぼす、旧安倍派元会計責任者の参考人招致だ。
「元会計責任者の松本淳一郎氏は、昨年、旧安倍派による6億7500万円の裏金事件をめぐり有罪判決を受けた。野党は国会での参考人招致を要求。2月20日に非公開、国会外での聴取でいったんは合意していた。にもかかわらず、松本氏が再び難色を示し、前日に聴取が延期となったのです。結局、2月27日の聴取が決定しましたが、このドタバタの間、石破首相は国会対応を森山幹事長に任せきり。混乱収拾に乗り出すことはなかった」(政治部デスク)
国会運営をかき回している松本氏の背後には、旧安倍派議員の影がちらつく。
「自民の予算委筆頭理事である井上信治氏は野党側に、松本氏が複数の旧安倍派議員から2〜3カ月にわたって『参考人招致に応じるな』と“恫喝”され続け、精神的に参ってしまったと説明した」(野党幹部)
2月21日夕刻、松本氏の姿は東京・高田馬場駅内のキオスクにあった。新聞を何紙か手に取り、購入したのが日刊ゲンダイ。一面には「ドタキャンの裏に安倍派『脅し』」との見出しが躍る。「週刊文春」記者は松本氏に声をかけた。
――「招致に応じるな」と誰から言われた?
「…………」
松本氏は何を問われても口を真一文字に結び、「しっしっ」と手で追い払う仕草を見せたのだった。
リーダーシップに欠ける石破首相による、実りなき国会論争は続く。
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「週刊文春 電子版」では、「農水官僚とJAのコメ癒着 28人の『天下りリスト』《コメ暴騰の元凶を連続直撃!》」にて「天下りのリスト」の中身や、天下り再開に関する元最高幹部の告発、さらに農水次官経験者ら6人の農水省元幹部への直撃などについて詳報している。
また、「森山裕幹事長と農水官僚を操る 『JAのドン』は何者か?《備蓄米放出でも米価高止まりの“元凶”》」では、「不適切」とされた交付金運用の実態、農水省の説明と矛盾する証拠文書の存在、森山裕幹事長と蜜月関係にある“JAのドン”の正体、森山氏との一問一答についても詳報している。

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