「決められない男」は自民党を立て直せるか(聞き手・篠原文也)
岸田氏(左)と篠原氏
「国民との乖離は危機的な状況です」
――自民党総裁選への出馬を表明した8月26日の記者会見では「私の全てを賭ける」と、熱弁を振るわれていましたね。普段は温厚な岸田さんの一皮むけた闘志溢れる表情でした。この会見後、日経新聞が8月末に実施した世論調査では、「次の自民党総裁にふさわしい人」の3位に急浮上しています。
岸田 昨年に続いて2度目の挑戦ですから、質問が尽きるまでやってやるぞという覚悟で臨みました。その気迫が伝わったのだと思います。
――まず、このタイミングで出馬される経緯をお聞かせください。
岸田 国民の政治不信が高まっていることが最大の理由です。菅義偉総理がこの1年間、不眠不休でコロナ対応に取り組まれてきたことには心から敬意を表します。ただ結果を見ると、国民の心は政治からどんどん離れている。「国民の声が政治に届いていない」「総理の言葉が国民の心に響かない」など、様々な批判が聞こえてきます。国民政党を掲げる自民党にとって、国民との乖離は危機的な状況です。日本の民主主義の危機にもつながってきます。
自民党が国民の声をしっかりと受け止め、幅の広い選択肢を示せる政党だとアピールできる貴重な機会だと考え、挑戦を決めたのです。
――会見ではご自身に「聞く力」があると強調されていた。国民の声を書きつけてきたノートも披露されていましたね。
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source : 文藝春秋 2021年10月号