チャットGPT アルトマンの「個人情報」

大西 康之 ジャーナリスト
ニュース 社会 国際

38歳にして日本の首相を手玉に取る男

 5月20日、ウクライナのゼレンスキー大統領が電撃的にG7サミット開催中の広島を訪問。ウクライナ情勢をテーマにしたセッションに参加し、各国首脳に支援を訴えた。

 広島サミットにはウクライナ情勢と並び、もう一つの重要なテーマがあった。Chat(チャット)GPTに代表される汎用的な人工知能(AI)の活用と規制をめぐる議論だ。

 チャットGPTは「対話型AI」とも呼ばれ、人間が発する質問に対して驚くほど流暢な答えを返す。日本語にも対応していて、誰でも使える無料版を試してもらえば分かると思うが、あたかもネットの向こう側に知性と人格を備えた「誰か」がいるような感覚を覚える。

チャットGPTの画面 ©時事通信社

 各国首脳は、担当閣僚による枠組み「広島AIプロセス」を立ち上げ、AIの開発や利活用、規制などについて議論。G7主導による国際ルールづくりを急ぐことで合意した。岸田文雄首相は「『人間中心の信頼できるAI』を構築するためにも、国際枠組みの早期設立に向けて協力を得たい」と呼びかけた。

 なぜ、世界はチャットGPTを恐れるのか。それは現在の経済の仕組み、特に仕事のあり方や、人々の価値観を根底から揺るがす可能性があるからだ。

 米金融大手のゴールドマン・サックスは3月26日、チャットGPTをはじめとする対話型AIが労働市場に与える影響についてのレポートを公開したが、内容は驚異的だ。

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source : 文藝春秋 2023年7月号

genre : ニュース 社会 国際