世界主要都市を巡ってきたパテック フィリップの「ウォッチアート・グランド・エキシビション」。その6回目が去る6月、東京で華々しく開催された。精密機械や美術工芸による総合芸術が多くの来場者を圧倒した。
取材=菅原 茂、撮影=奥山栄一
時を告げるだけではない。人生に起こるすべてを刻みます
約500点の時計や専門職人とともに、パテック フィリップの世界を一般向けに公開した大規模イベント。その目的は何か。来日した社長のティエリー・スターン氏に文藝春秋総局長の新谷学が問う。
新谷 広い会場が歴史的な名品から最新作までで埋め尽くされ、感嘆しました。
スターン これは販売目的のイベントではありません。顧客への感謝とともに、わが社の価値や世界観を理解していただく特別展覧会です。製品は150年以上も前から日本で販売されてきました。知識が豊富で品質を重視する日本は非常に重要な市場です。
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source : 文藝春秋 2023年9月号