性被害者・塚原たえさんが生配信ウェビナーで訴えたかったこと

1万3千字フルテキスト版「父親からの性虐待を告発する」

秋山 千佳 ジャーナリスト
斉藤 章佳 西川口榎本クリニック副院長(精神保健福祉士・社会福祉士)

電子版ORIGINAL

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父親による姉弟への悪魔のような性虐待と精神支配の末、弟は自ら命を絶った――。昨年、11月29日に掲載した塚原たえさん(52)による実名告発は、大きな反響を呼びました。同記事では、塚原さんが9歳の頃から姉弟に対して行われた虐待の模様が生々しく綴られ、その深刻な被害が伝えられています。そして弟の和寛さん(仮名)は、30歳になってから、自ら命を絶ちました。

 

表に出にくい「家族からの性被害」。また、女児の性被害に比べて、報道されることの少ない「男児の性被害」。このような被害を防ぐために、どのような対策が社会に求められるのでしょうか。

 

12月20日には、塚原さんご本人を文藝春秋のスタジオにお迎えし、これらの問題について議論を深めるウェビナーを生配信。司会は性暴力の被害者と向き合ってきたジャーナリストの秋山千佳さんが務め、ゲストとして『子どもへの性加害』などの著書を持ち、ソーシャルワーカーとして2500人以上の性犯罪者の治療に関わってきた斉藤章佳さんにもご出演いただきました。この番組自体もまた大きな話題となりました。90分にわたる番組の模様をテキスト版にして公開します。

性被害の当事者は今も苦しんでいる

 秋山千佳さん(以下、秋山) 塚原さんの叔母にあたる藤田三保子さんといえば、有名な女優さんです。その藤田さんが、実名告発で塚原さんを応援する記事が出ました。今の率直な気持ちを最初にうかがえますか。

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source : 文藝春秋 電子版オリジナル

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