昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

日経平均2万円超えと「日銀介入」の“反動”

アベノミクスの「新しい主体」とは何か

2017/05/22

投資環境を「要素分解」して考えると

 今、改めて日本株への投資を根本から考えてみたい。

「株式投資は科学である」

 私はファンドマネージャー時代からずっとそう主張をし続けきた。では、科学とは何か?

1.数値による分析
2.要素への分解

 これが成り立つことが科学の定義だ。では株式投資においての数値分析にはどんなものがあるか。これにはEPS、PER、PBR、移動平均、伸び率、EVA、EBITDA……数えきれないほどの投資関連数値や分析手法がある。

 では、2の要素分解のほうはどうか?

 たとえば、定率成長配当割引モデルによる……株価=配当÷(期待収益率-配当成長率)などはその一つとなるが……実は極めて例は少ない。だが私は常に“要素”に分けて株価を考えて来た。それが投資の長期的な好結果に資すると共に経済や企業の本質を捉えられることに繋がるからだ。

日本銀行 ©getty

 では今の日本の株を取り巻く投資環境を“要素分解”するとまず何が見えるだろうか。

 投資には主体が存在する。我々は往々にして株そのもの、つまり客体に目が行きがちだが投資とは主体と客体があって成立することを忘れてはならない。

 投資環境認識への“要素分解”はそこから始めることが重要なのだ。

 第二次安倍内閣誕生後のいわゆる「アベノミクス」状況下の日本は投資の主体が過去とは大きく異なっている。個人投資家、機関投資家という伝統的な主体に加え、別の存在がそこに大きくあるのだ。