慶応SFCを専門学校呼ばわりする慶応法学部卒
逆に有名大学を卒業していても、場合によってはマウントを取られることがある。IT企業に勤務するCさん(36歳、男性)は慶応SFC(湘南藤沢キャンパス)の出身だ。Cさんによると、SFCは同じ慶応出身者から露骨に差別されることがあるという。
「はっきり言って、SFCはほかの慶応OBから一段か二段は格下に見られていると思いますね。一番マウントがひどかったのは、ある取引先の慶応法学部卒の人です。初対面のときに出身大学と学部を聞かれたので『慶応のSFCです』と言うと、『ああ、湘南藤沢コンピューター専門学校卒の方ですか?』と思いっきり鼻で笑われました」(Cさん)
慶応経済学部出身で、広告代理店で働くDさん(30歳、男性)も、東大卒であることをひけらかす取引先の年下男性から学歴マウントを取られたことがある。
「その取引先の人は、こちらが業務フローの改善などの合理的な提案を行うと、毎回のように『さすが慶応のDさんは頭がいいですね』と嫌味を言ってきます。東大の自分のほうが慶応の僕よりも上だという強烈なプライドがあるのでしょう」(Dさん)
大手メーカーの地方支店に勤務するEさん(26歳、男性)は、早稲田出身なのに、東京の私大という理由で地元大学出身者からマウントを取られた経験をもつ。
「新卒で入社して最初に配属されたのが札幌支店でした。いま4年目です。東京で生まれ育った僕には想像もできなかった話なんですが、ここでは高学歴といえば北海道大学を意味する。『北大ブランド』こそもっとも価値が高いとされています。
実際、配属早々に北大出身の上司から『早稲田? 聞いたことないな』とバカにされました。もちろん早稲田のことは知っているんですが、東京の私大より北大のほうが上だと本気で思っている。確かに北大は旧帝大のひとつでもある国立大ですが、偏差値の高さや全国的な知名度は早稲田が上です。早く早稲田ブランドが通用する東京に戻りたいです」(Eさん)