――宝くじはそのときに初めて買われたんですか?
三木 過去に1度くらい友達の付き合いで買ったかな、と思うんですけど、記憶にはほぼないです。1人で買いに行ったことはないですね。
お化けがいるということは、神や仏も存在するという一つの証明になる
――8月3日に刊行された「怪談和尚の京都怪奇譚 幽冥の門篇」(文春文庫)の見どころを教えてください。
三木 今回の新書に関しては、比較的怖さというよりも奇怪な現象が多くて。この奇怪な不思議な現象が実はこうだったんだな、という比較的はっきりとした答えがあるものばかりをチョイスして載せさせていただいております。
現実世界で生きていく上でその本を読んでいただいて、自分の生活に当てはめれば幸福になれる方法がひとつあるのかなと思います。何か発見してもらえるような話になってるつもりですので、人生に行き詰っているという方もお読みくだされば、少し元気になっていただけるような気がします。
――コミック「怪談和尚」(文藝春秋)8月5日に刊行されましたが、読まれましたか?
三木 もしもコミカライズしてくださるって話がきた時には、水木しげる先生でないとダメって思っていたんです。でも水木しげる先生はお亡くなりになられているので、「私の文庫を漫画にするっていうのは絶対ないです」というような話を以前していたことがあったんですけど、なんと森野達弥先生が水木しげる先生のアシスタントをされていたということで、もうこれは確実に霊的現象だなと思っています。
他人事のように読ましてもらったんですけど、原作を飛び越えるくらい素晴らしくって。もう私も、次の話が出るのを楽しみに読ませていただいています。
――三木住職の一番お気に入りのお話は何でしょうか?
三木 「熊のクーさん」と、「船岡山公園の怪人」の話ですね。特に「船岡山公園の怪人」は、船岡山公園という公園が出てくるんですけど、すごいなと思ったのが、船岡山公園がしっかり再現されているんですよ。入口も全く一緒ですし、椅子のある位置まで完全再現されていて。さすがだなと思いました。
――読者の皆様へメッセージをお願いします。
三木 私の怪談は、基本的に「お化けがいるよ」という怪しい話だけではなくて、お化けがいるということは、神や仏も存在するという一つの証明になると思うんですね。ですから、不可思議な現象があるということは、奇跡的なことも世の中には起こりうるということが私自身の体験としてもあります。これをお読みの皆様のもとにもそういった奇跡のようなことが起こるので、何かしんどいなとか苦しいなと思うことがあっても、めげずに頑張っていただきたいなというメッセージも込めさせていただいておりますので、是非お読みください。
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