「当時の事務局長、N氏だと思いますよ。『府連に入れてください』と。選挙区の地方議員の数×50万円が相場でした。他の支部長(候補者)も全員やってましたから、やらない選択肢は全くありませんでした」
――国会で二之湯智国家公安委員長は、選挙の金ではなく「党勢拡大のために配った」と説明をしていたが。
「それは多少、党勢拡大もあるかもしれないですけど、やはり選挙のためですよ。選挙のために動いてもらう資金としか考えられなかった。時期を考えても、誰でもそう受け取ると思います。でも改めて考えると、まずいんですかね」
――N元事務局長が作成した引継書では「マネーロンダリング」と書かれていた。
「2019年の参院選広島選挙区では直接やってますけど、それを府連に入れることがマネーロンダリングと言われれば、そうかなと思います」
「大きな声では言えませんけど、ありました」
――50万円以外に追加で地方議員にお金を払うことはあった?
「これは大きな声では言えませんけど、ありました。確か2012年です。8人分×20万円。実力派の先生からそういう声が聞こえてきて、なんとなくやってしまった。(上中氏が出馬した)京都2区は地方議員が強いんですよ」
――地方議員に配布したお金の財源は何か。
「(地方議員に50万円を)払うと、すぐ自民党本部からお金(政党交付金)が来る。それを受け取って、皆、ほっと一息つくみたいな感じでした」
――50万円配布は当然のことだと認識していたということか。
「そういうものだ、と考えてました。でも広島の河井案里さんの事件を目の当たりにして、『あれ?』とは思いましたね。府連を通しているとはいえ、似たようなことはしていたわけですから。今になって客観的に見ると、おかしいし、悪しき習慣だと思います」