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「ネガティブに引退とか不思議ですよね」羽生結弦のメディア戦略が凄かった

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“羽生後”のフィギュア界、打撃を受けるのはテレ朝?

 一方、懸念されるのが“羽生後”のフィギュア界。最も打撃を受けるのが、グランプリシリーズの放映権を持つテレ朝である。

「これまで、NHK杯は別として、羽生選手が出場する大会はゴールデンに、出場しない試合は主に深夜に放送されていました。昨季は羽生選手が怪我や調整で出場せず、ゴールデンで放送したのは第2戦のみでした。そのため、今季は『ゴールデンでの中継がゼロになるのでは』と言われています」(テレビ関係者)

 コアなファン以外の目には触れにくくなり、スポンサーが減る可能性もある。

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「将来的に、日本スケート連盟の収入が減ることもあり得ます。すると選手の育成・強化にまわる予算も減り、スター選手も出にくくなる。負のスパイラルに陥りかねない」(同前)

北京オリンピックでの羽生 ©JMPA

 ただ、いつか羽生が競技を退くことは、前々から分かっていたのでは?

「連盟の関係者は『早く次のスターが出てきてほしい』と、他人事のように言うだけでした。連盟は規模が小さく、マーケティングのプロを雇う余裕があるわけではないが、“羽生後”を見越して手立てを考えておくべきだったのに……」(同前)

“絶対王者”の去ったシリーズは10月に幕を開ける。

「ネガティブに引退とか不思議ですよね」羽生結弦のメディア戦略が凄かった

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