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「ジャニーさんに愛されすぎたジャニーズ」中山優馬(28)が守る“失われゆくジャニーズらしさ”とは《“改革派”滝沢副社長との本当の関係》

2022/08/10
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 中山は自分が7つものグループ(TOP Kids、中山優馬w/7WEST、中山優馬w/B.I.Shadow、NYC boys、NYCなど)に所属したことをさらりと語っていたが、この子どもたちの中に、中山がかつて社長に最も寵愛されていたことを知る者はどれだけいるだろうか。

 あまりに愛され、推されたゆえに、数々の辛い思いをしてきたことも――。

寵愛され推されすぎたために経験した「数々の辛い思い」

 かつてHey!Say!JUMP山田涼介と知念侑李を引っ張ってきてNYCを作った際には、その間、Hey!Say!JUMPの活動が減ってしまい、Hey!Say!JUMPのライブ内のNYCコーナーで、抗議の意味も込めて露骨に着席するファンの姿が目立った時期があった(※MC時以外はスタンディングで観るのが通例)。

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 どこに需要があるのかわからない犬のワルツ(『ワンダフルキューピット』)やお祭りの歌(『ハイナ!』)などを歌わされ、ライブは一度も行わない一方、その楽曲の音源が保育園などに配られるという不思議な活動もあった。

NYCの活動への抗議のためにHey!Say!JUMPのライブでファンが離席したことも(CD+DVD「悪魔な恋」初回生産限定盤A裏)

 そして、紅白に出場するたびに「NYCって誰だよ!」とネットで散々こき下ろされ、 “ゴリ押し”としてジャニーズファンからバッシングされまくってきたのだ。

 そして2013年、ファンには一切の説明がないままNYCは自然消滅のようなかたちで活動休止となる。

 ただ実は、そんな“ゴリ押し感”で見えにくいが、中山は20代ジャニーズではかなりの「スキル」枠。舞台『PLAYZONE』で今井翼、屋良朝幸に鍛えられたことや多数の舞台出演経験などから、歌もダンスも非常に腕がある人なのだ。近年では劇団☆新感線の『偽義経冥界歌』(2019年)やピカソの名画を題材とした『ゲルニカ』(2020年)、人種差別やセクシュアリティ、政治などが生々しく描かれた『ダディ』(2022年)など難度の高い挑戦を続け、着実に力をつけている。

 しかし、お茶の間的には少々「あの人は今」状態になっているのも事実だろう。ただ中山の魅力がいま、ジャニーズファンの間で“再発見”されてもいるのだ。

 たとえば、こんな話がある。

 中山優馬w/7WESTは、“中山優馬と仲間たち”といった中山を中心としたグループだったが、このメンバーにジャニーズWESTとしてのデビュー話が持ち上がった。当初は中山ありきのデビューだったようだが、中山は「あんながんばってる人たちを(自分の)下の存在にしてまで一緒になんかできない」と断った。このエピソードは集英社『Myojo』でのインタビューで藤井流星が明かしている。しかも、追加で3人のデビューが決まったのだが、そこにも中山優馬の働きかけがあったようだ。