Q 熱中症警戒情報が流れる中での甲子園…なぜこのタイミングに大会が?
今年も夏の甲子園が行われ、優勝旗がついに東北に行くことに感慨を覚えました。ただ、この数年、中継と同時に熱中症警戒情報がテロップで流れ、野外での運動に気をつけるように警告がなされているのをみると、なんだか見ていてもいたたまれなくなってしまいます。
もっと良い時期に出来ないのかと思う一方で、異常気象が続く近年、受験や進路選択、プロ野球との兼ね合いなども考えながらいったいいつがいいのかといわれると、アイディアはありません……。そもそもなぜ、この時期に行われるようになったのでしょうか。(50代・男性・自営業)
A 毎日出さないといけない新聞社にとって、夏は紙面を埋めるのが大変だったんです。
これは、朝日新聞社の事情です。夏は学校が夏休みになるばかりでなく、取材先も夏休みに入ります。裁判所も夏休み。8月には公判も休みになります。いわゆる「夏枯れ」です。紙面を埋めるのが大変です。
でも、新聞は毎日出さなければなりません。毎日の紙面を埋める企画はないものか。そこで思いついたのが高校野球というわけです。
当初は紙面の一部の穴埋めとして機能していたのですが、テレビ中継されるようになり、次第に過熱。結局、いまのようになったのです。
朝日新聞社の主催ですから、当初は朝日だけが大きく扱っていたのですが、最近は読売も毎日も大きく扱うようになりました。地方面での扱いを見ると、まるで読売新聞主催であるかのような大きさになっています。紙面で大きく扱えば、学校関係者が新聞を購読してくれるかも知れませんしね。